前回のDEMO版レビューで『UIの最適化を待つのが吉』などとドヤ顔で言っていませんでしたか?


はい。
前回のレビューで賢ぶった結論を出しておいてなんですが、結局手のひらを返して即買いしました。
一応言い訳を。
発売の翌日に、開発チームからこんな真摯な声明が出されていたからです。
プレイヤーの皆様へ
『Witch’s Apocalyptic Journey』のリリースから2日が経ちました。
この2日間、私たちが予想していた以上の注目、フィードバック、そしてご支援をいただきました。また、多くのプレイヤーの皆様がゲームをおすすめしてくださったり、配信を行ったり、ガイドを作成したり、バグ報告やご要望を丁寧にまとめてくださっているのも拝見しております。この旅に同行してくださる皆様に、心より感謝申し上げます。
同時に、皆様には正直にお伝えしたいと思います。
膨大なコンテンツ量とゲームの複雑な連動システムにより、現在のバージョンにはゲームプレイ体験に影響を与える可能性のあるバグやバランスの問題がまだ含まれています。リリース以降、Steamコミュニティ、QQグループ、Discord、コメント、ダイレクトメッセージなどの様々なチャンネルから継続的にフィードバックを収集し、可能な限り迅速に問題の調査と修正を行っております。
開発チームは現在、緊急ホットフィックス体制に入っており、以下の問題(これらに限定されません)の解決に注力しています。
- 特定のキャラクタースキル、遺物(レリック)、バフ間の予期せぬ相互作用
- カスタムUIと数値表示の問題
- フリーズ、意図しない死亡、表示エラー
- 「Chaos Paradise」モードにおける問題(ギミックが正しく発動しない、ランを終了できない、ステータスバーが消失するなど)
- UI、テキスト、視覚的表現の問題
- パフォーマンスと全体的な安定性の最適化
- 英語のテキストについて:[Burn(燃焼)] の効果が多くの混乱を招いていることを確認しており、修正に向けて全力で取り組んでいます。
現時点で、すでに確認済みの問題の多くを修正しており、今後も可能な限り迅速にホットフィックスのアップデートを配信してまいります。
私たちは、ローグライト+デッキ構築+マルチプレイ協力型ゲームにおいて、安定性とゲームプレイの完成度が極めて重要であることを理解しております。皆様からお送りいただいた詳細なフィードバックは、チームで一つ一つ目を通し、記録し、積極的に対応を進めております。
バグによりご不便をおかけしているプレイヤーの皆様には、心よりお詫び申し上げます。また、リリース直後のこの時期に、皆様が忍耐強くご理解とご支援を示してくださっていることに深く感謝いたします。
『Witch’s Apocalyptic Journey』にはまだ改善すべき点が数多くあり、より良い体験をお届けできるよう、引き続き全力を尽くしてゲームを磨き上げてまいります。
プレイ中に問題が発生した場合は、引き続きSteamコミュニティ、公式グループ、アンケート、またはDiscordを通じてフィードバックをお寄せください。皆様からのすべての報告が、ゲームの改善に間違いなく役立っています。
皆様の温かいご支援に、改めて感謝申し上げます。
— 『Witch’s Apocalyptic Journey』開発チーム
バグや翻訳の問題から一切目を逸らさず、コミュニティの声を拾い上げ、即座に修正のロードマップを提示する。
こんなレスポンスの早さと誠実さを見せられてしまい、ローグライクファンとして気づいたらSteamの決済を通していました。
というわけで今回は、『終焉魔女の旅々』製品版のより深い階層に潜って見えてきた「圧倒的なインフレの魅力」と「致命的な翻訳のトラップ」、そして本作最大の沼である「オリジナルカード錬成」についてレビューします。
翻訳状況:テキストの解読もまた「ゲーム」である
基本的な評価軸はDEMO版と変わりません。
「システムは神、テキストは致命的」です。
さすがにカード効果が未翻訳のまま放置……という事態はなくなりましたが、ストーリーのニュアンスは相変わらずフワッとしていますし、カードテキストには依然としていくつかの「致命的なトラップ」が仕掛けられています。
- 対象範囲の不一致:
テキストの雰囲気では「全体効果」っぽいのに実際は単体だったり、その逆だったり。使ってみるまで真実は分かりません。 - 「燃焼」のコンフリクト:
カードを廃棄する意味の「燃焼」と、ターン開始時にダメージを受けるデバフの「燃焼」が、テキスト内で完全に混同されています。(※これについては開発も「修正に向けて全力で取り組む」と明言しています) - ダメージ属性の表記ゆれ:
固定ダメージのことを、なぜか突然「真実」と呼んでみたり、「実」と呼んでみたりします。
ここで、ちょっとしたクイズです。


さて問題。上の画像のカードは、「全体攻撃」でしょうか? それとも「単体攻撃」でしょうか?
……正解は、「実際に撃ってみるまで(厳密には、手札に入ってカードをドラッグするまで)分からない」です。
このカードを初めて見かけたとき、ピックするかしないかの判断材料としては重要な情報ですが、ピック時点では不明だということです。
もはや、「この日本語テキストが意図する真の挙動を推測・検証すること」自体が、一つのメタゲームと化しているレベルです。
『燃焼』と『燃焼』が違う意味を持つ……。もはや未知言語の解読ですね。
しかしそれらを検証して真の挙動を暴く、それも含めて我々PCゲーマーの至福の作業というものです。
狂気のバランス:指数関数的に跳ね上がるパワーゲーム
「圧倒的なやりたい放題」。これこそが本作の醍醐味です。


ただし、こちらがインフレすれば、当然敵も指数関数的に理不尽な強さへと進化してきます。
著者が実際のラン中に3回エンカウントしたボス「勇者」の例を挙げます。
弱いです。ただの顔見せイベント。
倒すとその場で復活します。しかも、「トドメを刺されたダメージ属性(直接ダメージか、固定/真実ダメージか)」に対して極大の耐性を持った状態で蘇るという、性格の悪いギミック付き。
毎ターン、デッキにゴミカードを2枚ずつ混ぜてきます(1マナで廃棄可能)。
さらに、特定ターンの大技発動時、「デッキに5枚以上ゴミカードがあると即死」という理不尽の極みのような条件を押し付けてきます。
シンプルにHPも膨大で、かつ一撃が致命傷。
もちろん、2回目で追加された耐性ギミックは継続です。


上の画像を見てください。
マナも手札も完全に溢れかえっているわけですが、終盤の理不尽を突破するには、「このレベルのやりたい放題程度であれば、当たり前にできるデッキパワー」が最低条件になってきます。
この大味で突き抜けたバランス調整、個人的には大好きです。


「オリジナルカード」の錬成
ランを繰り返すとトークンが貯まり、初期ステータスの解放やキャラ追加、そして「オリジナルカードの作成」が可能になります。
「負けてもいいから何度も潜って恒久強化を進めろ」という導線ですね。
このカード錬成、プレイヤーの「悪知恵」が試される最高のおもちゃ箱です。


強い効果を詰め込もうとすると、当然カードの発動マナ(コスト)を高く設定しないといけない、という制限があるのですが……試しにこんなカードを作ってみました。


- 効果:「このカードを引いた時、2マナ回復する」
- マナコスト: 3(MAX)
お分かりいただけるでしょうか。
「引いた時に自動で発動する」ため、カード自体を手札からプレイするためのマナコストは実質無視できます。
つまり、コスト設定をあえてMAXまで引き上げることで「カード効果のキャパシティ」だけを極限まで広げ、ノーリスクで2マナを発生させるカードが完成しました。
これだからカードゲームはやめられません。
次回:謎に包まれた仕様の解説記事
素晴らしいポテンシャルを秘めた本作ですが、いまだにゲーム内での説明不足が多々あります。
- 「祝福」とは? 「使い魔」とは?
- 攻撃時に複数飛び交う数字の正体は?
- オリジナルカードの細かい作成仕様は?
- 「シーリングワックス」って何?
- 「対象を取るカード」と「取らないカード」の明確な違いは?
- ……そもそも、戦闘を「リスタート」できるって知ってましたか?
次回の記事では、これらの「ゲーム内で一切説明されない仕様」について、検証と推測を交えた仕様解説をお届けする予定です。


【環境構築】手首の疲労をなくす「マウス選択」の重要性
マウス操作だけで完結する本ゲームにおいて、普通のマウスを振り回すのは手首の寿命の無駄遣いです。
本作の沼にどっぷり浸かるなら、背もたれに深く寄りかかり、指先だけで戦局を支配できるトラックボールマウスの導入を強く推奨します。
【筆者の実体験】
筆者はかつて『艦これ』の無限周回によって手首を完全に破壊され(腱鞘炎)、このデバイスに乗り換えたことで救われたという絶対的な実績があります。
慣れるまで操作に癖を感じるかもしれませんが、プレイ後の疲労感は文字通り別次元です。
【唯一のデメリット(注意点)】
職場や研究室など「他人が自分のPCを触る可能性のある環境」での使用はおすすめしません。
PCトラブル等で他人にヘルプを頼んだ際、操作が特殊すぎて100%文句を言われます。
あくまで「自分だけのゲーミング環境」に導入してください。(もしくは、代替の普通のマウスを用意しておきましょう。)









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