……この「未知の惑星」の土を踏むのは、一体何度目だろうか。
何度も降下しているはずなのに、常にここは「未知の惑星」である。
前に私がこの地でスパゲッティコンベアを錬成していた時代は「1.0」だった。
どうやら今は「1.2」という時代らしい。

本部の経営陣は、私の過去の輝かしい労働実績を見込んだのか、
「軌道エレベーター納品必要資材の数を50倍にする」
という正気とは思えない特別ノルマを課してきた。

1.0時代にはなかったはずのマゾヒスト向けの設定だが、とはいえ私はこれまで数々の惑星資源を枯渇させてきた歴戦の工場長である。
この程度のパワハラ、鼻で笑って……やりたいところではある。
……が、設定画面で手が少し震えた。
完全な見切り発車である。投稿が途絶えたら察してほしい。
「砂漠」への強制降下
あらかじめ本部の担当者には、「平坦で、鉱物も水もバイオマスも豊富、ついでに危険生物のいない安全な『草原』への着陸」を強く申請していた。
しかし、そこは我らがFICSIT社。
手違いか故意か、気がつけば私は、鉱物資源の埋蔵ポテンシャルだけは高いものの、水と緑が絶望的に枯渇し、凶暴な原生生物が多数住み着いている「砂漠」エリアへとパージされていた。
ポッドのハッチを開けると、むせ返るような熱風。
驚くほどに、見渡す限りの砂である。

計1名の着陸を確認。
申請座標『草原』からの逸脱は、想定範囲内の誤差と認定されます。
ノルマ50倍は工場長への期待の表れです。広大な砂場での輝かしい成果を期待します。
オアシスの確保、手作業からの脱却
相変わらずのブラック具合だが、動揺はない。
なぜなら、この不毛な砂漠地帯にも、オアシスのように水と草木がそこそこ自生するスポットが存在することを知っているからだ。


水が必要になるのはもうしばらく先の段階だが、序盤における「バイオマス(草木)」の枯渇は、そのまま工場の死、ひいては私の死を意味する。
このゲームの初期段階は、スマートな自動化工場を設計する時間よりも、泥臭く地面を這いつくばって雑草をむしり続ける時間の方が圧倒的に長い。
拠点周辺がハゲ散らかした大地だと、燃料を求めて遠征する羽目になり、最終的に工場長の毛根までハゲ散らかすことになるのだ。
まずはこのオアシス周辺を拠点と定め、HUBと装備品作業場を置く。


土台すらない地面への直置きだが、どうせ後で全部叩き壊すので、今はこれでいい。
初動の要「携帯式採鉱機」の大量配備
次にやるべきは、手作業による「携帯式採鉱機」の量産だ。
まともな電力網すらない最序盤、電気で動く「採鉱機Mk.1」の出番なんてない。
一次素材の採掘は、この健気な自律型ミニマシンたちに丸投げするのがベストだ。


わが社の謎技術により、こいつらは燃料ゼロ・電力ゼロで勝手に鉱石を掘り出し、内部に100個も溜め込んでくれる。
1つの鉱床に数台を密集させれば、数百の鉱石をストックする天然の倉庫の完成だ。
これを鉄、銅、石灰岩のノードにばら撒いておく。
FICSIT社員必修科目「草むしり」
さて、小さな働き者たちがゴリゴリと鉱石を掘り進める間、上司である工場長は何をするか。
そう、「草むしり」である。


いつのアップデートからか、Eキーを長押しするだけで連続採取ができるようになっていた。
工場長のQoLが劇的に向上して何よりだ。
もしこの日誌を新米の工場長が読んでいるなら、一つだけ言っておきたいことがある。
拾った葉や木を、そのままバイオマスバーナーに突っ込むのだけはやめたほうがいい。
必ずHUBの「工作台」で、ひと手間かけて「バイオマス」に圧縮加工してほしい。
カンカンと手作業で叩く時間は数十秒。
だが、葉っぱならエネルギー効率が6倍、木ならなんと9倍に跳ね上がる。
同等の熱量を確保するために、この砂漠を何分も走り回って草むしりをする手間に比べれば安いものである。
また、バイオマスは1スタック200個まで持てるため、バーナーの燃料切れを監視する不毛なルーティン回数も劇的に減らすことができる。


ちなみにクラフト時、マウスを長押しし続ける必要はない。スペースキーを1回押せば、素材が尽きるまで勝手に叩き続けてくれる。
「序盤は工場長自身が最高効率の製作機である」というのは、あながち冗談ではない。
自動化を推進すべき開拓者が自らハンマーを叩き続ける行為は、FICSIT社の理念から著しく逸脱しています。
ただし、現時点では機械より肉体労働のほうが生産効率が高いため、引き続き筋肉による貢献を許可します。
さて、HUBに付属するバーナー2台の出力は、合わせてたったの40MW。
少し機械を並べれば、すぐにブレーカーが落ちて沈黙する代物だ。
綺麗にラインを整えたところでどうせ作り直すのだから、不格好だろうがスパゲッティだろうが、動いて資材を吐き出していればそれは立派な工場である。


手作業で鉱石を回収し、製錬炉に放り込み、製作機からマイルストーン用の資材を絞り出す。
合間に草をむしり、足りない部品は自ら工作台を叩く。
自動化が全く追いついていないこの序盤の泥臭さこそが、このゲームで一番せわしなく、そして一番面白い時間だ。
新仕様:砂漠に湧く不穏な黒い影
そんな折、拠点のすぐ近くを探索していた私の目に、見慣れない黒い染みが飛び込んできた。


周囲をうろついていた原生生物(スピッター)を、ノーガードのインファイトでボコボコにして黙らせる。
(余談だが、序盤のエイリアン戦は下手に逃げ回るより、顔面から突っ込んで殴り合った方が被害が少ない)
恐る恐る近づいてみる。
そこに湧き出していたのは、紛れもない「原油」だった。


思わず二度見した。
1.2のアップデートで「ノード配置のランダム化」ができるようになったとは聞いていたが、まさか本当だったとは。
従来のマップなら、砂漠の原油なんて遥か遠くの未開の地まで決死の遠征をしなければ拝めない代物だった。
低純度が1つだけとはいえ、これはたまらない。
本件については、本部の連中には報告せず、私の利権として隠匿しておくことにしよう。
ついでに、すぐ傍に石炭ノードも転がっていた。
ここが孤独な未開の地であることを除けば、なかなかに極上の立地かもしれない。
泥まみれのティア1突破。本当の地獄はこれからだ
泥をすすりながら資材をかき集め、なんとかティア1のマイルストーンを突破した。


これでようやく「土台」と「コンベアの分岐・合流・上下方向」が解禁された。
工場を工場たらしめるための、最低限の環境が揃ったということだ。
次回は、周辺のオアシスの草木を文字通りハゲ散らかしてバイオマス電源を量産し、本格的な自動化ラインの構築に移行しようと思う。
ノルマ50倍の狂気が本当の牙を剥くのは、きっとここからだ。
【環境構築】テンキーも広さも諦めない「変態配列」のすすめ
工場ゲーの流量設定やサバクラのアイテム分割などで、意外と出番の多い「数字キー」。
でも、フルサイズだとマウスを振るスペースが狭くなる……。
そんなジレンマを解決する私の最適解が、テンキーレスの幅にテンキーを強引に詰め込んだ「変態配列」のキーボードです。
ゲーマー兼PCワーカーが行き着くべき究極のレイアウトと極上の打鍵感について、こちらのレビュー記事で紹介します。





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