Steamの直近レビューが『賛否両論』まで落ち込んだようですね。
完璧なバランスを求めるプレイヤーと、わざと環境を壊してデータを集めたい開発陣。
アーリーアクセス恒例の通過儀礼とはいえ……管理人も特定のカード調整に、随分とキレているようですが。
今年3月の早期アクセス(EA)開始から数ヶ月。
スレスパ2界隈は、良くも悪くも熱を帯びた状態が続いています。
直近のアップデートでも、難易度やバランス調整を巡ってあちこちで賛否が巻き起こりました。
私自身は、「不満が出るのも分かるけど、まだEAの実験段階だしね……」と自分に言い聞かせつつ、日々塔に登っています。
今回は、現在のベータパッチの動向を追いながら、なぜ一部の調整がここまでプレイヤーの怒りを買ったのか。
ゲームデザインの観点から、少し率直に書いてみようと思います。
プレイヤーの「思考」を奪う罪深き調整(と、ある私怨)
4月のメジャーアップデートで魔改造された第3層ボス「ドアメーカー(※5月にリストラ済み)」。
彼によって本当に、コミュニティは荒れに荒れました。


なぜこのボスがダメだったのか。
前作で散々私たちを苦しめた「タイムイーター」と比べると、その罪深さがよく分かります。
タイムイーターは「カードプレイは12枚まで」という強烈な制限をかけてきましたが、ドローやエナジーそのものは奪いませんでした。
「手札とエナジーはある。この中でどの12枚を切るのが最適解か?」という、思考の余地は残してくれていたように思います。
対して今作のドアメーカーが強いてきた「ドロー制限とエナジー減少」は、ただ手札事故を誘発させるだけ。
プレイヤーから「最適解を考える」という行為そのものを奪ってしまいました。
デッキビルダーが一番嫌うのは、強い敵に負けることじゃありません。「手札が回らなくて、何もさせてもらえないこと」です。
構築のロジックそのものを真っ向から否定してしまった。それが不評の最大の理由だと考えます。
《アクロバット》のレアリティ格上げに対する「私怨」
そしてこれに関連して、どうしても言いたいことがあります。
サイレントの《アクロバット》のレアリティ上昇についてです。
サイレントの生命線は、ドローとディスカードによる圧倒的なデッキ回転です。
その要であるアクロバットが拾いづらくなったせいで、最近のランでは「あとアクロバットが1、2枚あれば最強のデッキになるのに……!」と歯噛みしながら、未完成のままジリ貧で死んでいくケースが本当に増えました。
ボスの制限にせよ、キードローのレアリティ上昇にせよ、「カードを気持ちよく引かせてくれない」方向への調整は、ローグライクカードゲームの根源的な楽しさを損ねてしまう気がしてなりません。
私たちは「完璧だった前作」という幻影と戦っている
ただ、なぜプレイヤー側はここまで怒り、Steamレビューを「賛否両論」にまで押し下げてしまったのか。
そこには、「完成され尽くした『前作の最終バージョン』と無意識に比較してしまう」という、厄介な呪縛があるような気がします。
私たちは、数年にわたる調整の末に完璧なバランスとなった前作を、それこそ何百時間と遊び倒してきました。
ゆえに、生まれたてのEAタイトルである今作にも、無意識に「最初から前作レベルの完成度」を求めてしまっている。
冷静に思い返せば、前作もEA初期のバランスは相当荒削りだったはずです。
私たちは目の前の理不尽な敵だけではなく、美化された「完璧な前作の幻影」と戦っているとも言えます。
「あえて壊す」Mega Critのテストプロセス
不評は集まったものの、直近(5月下旬・v0.106)のパブリックベータの動向を見る限り、私はそこまで悲観していません。
むしろ開発のMega Critは、ユーザーのフィードバックをすごく冷静に受け止めているなと感じています。
不満の元凶だったドアメーカーをサクッと引っ込め、新ボスや厄介なエリートにもすぐマイルドな調整を入れました。
このフットワークの軽さはさすがです。
そもそも早期アクセスの目的は、「極端な環境を投げてみて、プレイヤーの反応から適正値を探る」ことにあると私は考えています。
今回の理不尽環境も、開発の調整ミスというより、「プレイヤーはどこまでの理不尽なら許せるのか」を測るための、意図的なストレステストだったと捉えておくのが健全です。
総評:インフレへのシフトに期待しつつ、混沌を楽しむ
こうした流れを見ると、今後のスレスパ2は「制限」から「プレイヤー側の強化(インフレ)」へとシフトしていく気がします。
ドローを縛るのが悪手だと証明された以上、「敵が理不尽な暴力を振るうなら、こっちも理不尽なコンボで対抗してやる」という、爽快感重視のバランスへ徐々に軌道修正されていくはずです。
「昨日の最強カードが今日ゴミになる」
「最弱エリートが突然魔改造される」
パッチごとにこのような一喜一憂ができるのは、アーリーアクセスから参加しているプレイヤーだけの特権です。
今はまだ、開発陣とプレイヤーが本気で殴り合いながら最適解を削り出している最中。
「完成された神ゲー」を期待してイライラするより、この未完成で混沌とした環境の変化そのものを、一つのエンタメとして楽しんでいこうと思います。
ドアメーカーの理不尽なドロー制限にキレ散らかしてマウスを投げそうになっていた管理人が、よくもまあこんなに冷静な顔をして語れるものです。
EAの実験台にされるのも、案外悪くないと思っているのでしょう。
【環境構築】手首の疲労をなくす「マウス選択」の重要性
マウス操作だけで完結する本ゲームにおいて、普通のマウスを振り回すのは手首の寿命の無駄遣いです。
本作の沼にどっぷり浸かるなら、背もたれに深く寄りかかり、指先だけで戦局を支配できるトラックボールマウスの導入を強く推奨します。
【筆者の実体験】
筆者はかつて『艦これ』の無限周回によって手首を完全に破壊され(腱鞘炎)、このデバイスに乗り換えたことで救われたという絶対的な実績があります。
慣れるまで操作に癖を感じるかもしれませんが、プレイ後の疲労感は文字通り別次元です。
【唯一のデメリット(注意点)】
職場や研究室など「他人が自分のPCを触る可能性のある環境」での使用はおすすめしません。
PCトラブル等で他人にヘルプを頼んだ際、操作が特殊すぎて100%文句を言われます。
あくまで「自分だけのゲーミング環境」に導入してください。(もしくは、代替の普通のマウスを用意しておきましょう。)








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