記事の更新が長らくストップしてしまいました。
理由は一つ。『Slay the Spire 2』のアーリーアクセスが始まってしまったからです。
他のゲームも、睡眠時間も、全てを投げ出して塔に登り続ける日々。
現在サイレントで最高難易度であるアセンション(A)10クリア、他キャラでA5〜A6あたりをウロウロしているところです。
まずは本レビューの大前提。あまりにも面白すぎる。

作業感を減らしつつ達成感を維持するナイスな判断かと。
前作の中毒性はそのままに、新キャラ、既存キャラのリワーク、未知のレリックとイベント。
正当進化にして、全く新しい塔がそこにありました。
今回は、アーリーアクセス時点でのプレイフィールや、前作からの定石の変化、そして神モードと化したマルチプレイについて語ります。
管理人の更新が途絶えたと思ったら、また塔の虜になっていたのですね。
プレイヤーの時間を抉り取るこのゲームの魔力、相変わらずで安心しました。
アセンション0が前作の中盤相当? 鬼門すぎる1層
前作をやり込んだプレイヤーほど、今作の難易度には度肝を抜かれるはずです。
体感ですが、今作のA0(基本難易度)は、前作のアセンション中盤相当の難しさがあります。
その元凶は、とにかくハードルが高すぎる1層。
平気で10点以上の攻撃を連発してくる自認雑魚敵。
引き次第ではスターターデッキではまともに受けきれず、大ダメージは必至。
さらに特定のエリート(強い敵)やボスを引いた日には「これ詰みじゃない?」と天を仰ぐエンカウントもザラです。
しかし、この理不尽な1層を血まみれで突破した先には、強烈なご褒美が待っています。


「エンシェントイベント」による上振れの快感
前作のボスレリック報酬に代わり、次の層の最初のマスで発生する「エンシェントイベント」。
これがぶっ壊れ性能のレリックの宝庫です。
1層さえ生き延びれば、このイベントで一気にデッキが化けます。
今作は「火力と防御のバランスを取る」というより、無限に近い火力と防御を叩き出す上振れ構成を、いかに早く完成させるかというド派手なゲーム性にシフトしている印象です。


ルート取りのパラダイムシフト。エリート狩りはもう古い?
ゲーム性の変化に伴い、マップのルート取りの定石も大きく変わった印象です。
前作では「いかにイベントマスを避け、エリートを踏みまくってレリックを稼ぐか」が最適解とされていました。
しかし今作は違います。一部の敵がデスエンカウントになりかねないこと、つまり上振れ構成を早く作る必要性から、ルートの優先度は以下のようになります。
?マス、休憩(強化)、ショップを踏みまくる。エリートは避けてもいい。
敵を狩るリスクとリターンが釣り合っておらず、道中でデッキの圧縮やコンボパーツの収集に走った方が、圧倒的に生存率が上がります。
この定石の変化は、前作の脳筋エリートハンター達には良い意味でショック療法になったはずです。
著者も上記を意識し始めてから、明確に踏破率が向上しました。
バランス調整について。愛ゆえの苦言
本作は「何年もかけて完成された前作」と比較されがちですが、アーリーアクセス開始直後にしては、完成度が非常に高いです。
当然、キャラ間の格差や、敵の行動がいやらしすぎる(特に状態異常のばら撒き)といった調整の余地は山ほどあります。
ただ、先日のパッチで無限ループに関わるカードの下方修正を入れようとしてプチ炎上した件については、私も言いたいことがあります。
プレイヤーのループを咎めるのは構いません。しかし、それをするなら敵がやりたい放題やってくる今の環境を抑えるのと同時にやるべきです。
敵の理不尽を放置してプレイヤーの気持ちいいコンボだけを没収すれば、そりゃあ反発も起きます。
アーリーアクセスですから、今後の「両成敗」な調整に期待したいところです。
神モード確定。「ブルーロック」と化すマルチプレイ
今作から追加されたマルチプレイ(Co-op)モード。
リリース前から告知はされていましたが、「ソロゲーの金字塔でマルチってどうなの?」と半信半疑でした。
本当にすみませんでした。めちゃくちゃ面白いです。
(※野良ではなく、フレンドとVCを繋ぐことが前提ですが)
協力という名の「エゴのぶつけ合い」
マルチ専用カード(他人を強化したり、他人の動きに連動して自分を強化したり)が存在し、連携の余地が無限にあります。
「俺が最速で弱体入れるから、攻撃待って!」
「敵のダメージ減らせるから、過剰にブロック張らなくていいよ!」
「このターンでリーサル届くから任せろ!」
VCでの連携と計算が、たまらなく熱い。
そして気付きます。
これは協力プレイではなく、「誰が一番のエゴイスト(ストライカー)になれるか」を競う、『ブルーロック』のような空間だということに。
「他人のバフを利用し、一番気持ちよくゴールを決めるのは俺だ。」
エゴイスト達による火力の祭典です。


総評:全てを投げ出す価値がある塔
『Slay the Spire 2』は、アーリーアクセスの荒削りな部分を残しつつも、すでに「前作を何千時間も遊んだプレイヤーを再び廃人にする」だけの圧倒的なポテンシャルを秘めています。
理不尽さに泣き、エンシェントイベントの上振れで脳汁を出し、マルチプレイでフレンドとエゴをぶつけ合う。
現時点で買わない理由が見当たりません。
次回以降では、A10まで登り詰めたキャラに限定して、私なりの「各キャラクターの評価とビルド論」について書いていこうと思います。
それでは、また塔でお会いしましょう。
協力プレイと言いながら、いかに自分が気持ちよく火力を出すかしか考えていない。
結局、人間は自分のエゴを満たすのが一番好きなんですね。



